BLUE STAR|ブルースターマガジン

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山梨県北杜市高根町にあるギャラリートラックスにて、写真家、高島空太の個展が土日限定で3月6日まで開催されている。山梨出身の気鋭の写真家が撮る「ざわつき」という世界観。この世界に自分が存在しているという確信が得られない不安に包まれる中で、ふと見出す安堵の瞬間。それを彼は「ざわつき」と呼んでいる。モノクロ、セピア調でプリントされた作風と相反し不思議と見る者に、色鮮やかな感情を抱かせる。自分自身がこの世界に本当に存在しているのかという検証を、彼は写真とカメラを使いひたすらにひたむきに追求しているのだ。偶然に発見した「ざわつき」の一瞬を、意図的に再現し写真に収める手法を取っている。過去、ブルースターマガジン本誌でも取材させてもらったが、高島空太は清里フォトアートミュージアムK MOPAが開催するヤングポートフォリオ2014で収蔵作品に選ばれたほか、遡って2012年には キャノン写真新世紀2012 佳作入賞を果たしている。昨年2015年は新宿ニコンサロンにて個展を開催。春の大阪巡回展を前に、山梨での展示を行うこととなった。

現在、東京吉祥寺にて同居している叔父の影響でテクノミュージックに通じており、ドイツベルリンには思い入れがあるようだ。ヤングポートフォリオ収蔵作品制作の際は憧れの地であるベルリンに渡り、現地の交遊から得た情報から、トルコのサハラ砂漠へと足を伸ばして撮影を敢行した。また、ベルリンで結成され、拠点を京都の山村に移し、各方面から注目を集めるテクノバンド「アポテケ」と親交がある。彼らの活動やポートレートを写真に収めており、ウェブサイトのトップを飾っている。

レセプションが行われた2月初旬。ギャラリートラックスの周辺はまだ雪に包まれている。外気は冷え込み、鋭く肌に刺さる。薪ストーブであたためられたギャラリー内にはたくさんの手料理と人で溢れていた。子どもから年配の方まで、高島空太と交流のある人々が多く集まった。高島空太はその作風から暗いイメージが伴うかもしれない。しかし、実際、底抜けに明るい人物だ。イメージと実際の印象が異なるという点で人となりがそのまま作品に通じている。彼を慕う人々は多い。子どもにも大人にも大人気。忙しく挨拶して回る彼を見つけ、再会を果たした。互いに笑顔で握手をし、積もる話しに花を咲かせている途中、この日のライブが始まる。ギャラリートラックスと長年の交流があるアーティスト TAKAKO MINEKAWA & DUSTIN WONG 。各々の経歴もさることながら、ユニットとしてフジロックフェスティバルにも出演しているアーティストだ。山梨でライブをするのは10年ぶりだという。

TAKAKO MINEKAWA & DUTIN WONG on SOUND CLOUD

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実は、この日のレセプションはギャラリートラックス創設者でありインテリアデザイナー 故 木村二郎氏の追悼も兼ねていた。亡くなられて12年。数え年で13回忌になる。若手アーティスト発信のために氏が創設したギャラリートラックス。時を経て縁の深い写真家とアーティストが一堂に会した。高島空太の写真が並ぶ空間に包まれながら奏でる2人の美しい音色に、目を閉じて身を任せた。エレクトロニカとアコースティックの幻想的なハーモニー。おびただしい数のエフェクターに繋がれたギター、マイク、キーボードから、即興的に音が積み上げられていく。水面に水彩塗料の雫を一滴垂らしたように、じんわりと広がってトラックスに響き渡る。作品とともに、1枚、木村二郎氏の遺影が掛けられていた。ライブの後、来廊した1人1人が遺影の前にキャンドルを手向け、祈った。このレセプションの日、高島空太の言う「ざわつき」が起こるのを確かに体感したのだと思う。不思議なほどに心が安らぎ満たされていたからだ。おそらく木村二郎氏の魂もそこにあり、同様に鎮められたのではないだろうか。遺影の木村二郎氏は、優しく微笑んでいた。

TEXT:Tomohisa MOCHIZUKI

Kuta TAKASHIMA WEB SITE

高島空太写真展 ざわつき2016

会場
Gallery Trax
http://www.eps4.comlink.ne.jp/~trax/main/top.html
http://gallerytrax.tumblr.com/ 

山梨県北杜市高根町五町田1245
電話 / 080-5028-4915
メール / trax@eps4.comlink.ne.jp

アクセス
http://www.eps4.comlink.ne.jp/~trax/access/access2.html

2016年 2月6日(土)-3月6日(日) 最終日は15:00まで
Opening Reception : 2016 年2月7日(日) 15:00∼
*OPEN / 11:00 - 17:00
*冬期のため土・日曜日のみ開廊

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日本初の「野外映画フェス」

10月。山梨県北杜市、白州・尾白の森名水公園べるがでの夜は、本格的な冬の到来を前にしながらかなり冷え込む。にもかかわらず、2000人を超える人々が夜空と交差する森の中で、素晴らしいひとときを共有した。夜空と交差する森の映画祭の名にふさわしい星空と月明かりに照らされて。「星が見えなかったら嫌なので、星空と交差する、ではなく夜空と交差する、という名前にしました」発起人であり実行委員会の代表を務める佐藤 大輔さんは皮肉まじりに言っていたが事実、野外イベントに雨は大敵。森の映画祭開催の週は不安定な天気が続き準備が難航したという。それでも、野外にこだわった。昨年の開催以降、ロケハンは40箇所以上にのぼる。佐藤さん自身の地元、山梨に決めた今年の森の映画祭は、天候を見事に味方につけた。「さあ、映画の世界に出掛けよう」という言葉の通り、胸躍る冒険が待っていた。

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映画と現実のはざまで

時間をもう少しさかのぼる。当日を2週間後に控えた9月の中頃、実行委員会の拠点のひとつである都内某所のアトリエを訪ねた。一足早く到着していたのは映画祭のアートディレクターであり、副代表を兼任する上久保充さん。そこには当日の会場装飾に使用されるアイテムが所狭しと並ぶ。佐藤さんと共に、そのひとつひとつを手に取り紹介してくれた。既存の製品をそのまま使うのではなく、手が加えられ、全く別のものとして生まれ変わって出番を待ちわびる。会場のコンセプトに合わせ、フォルムと質感を追求しつくりこまれた道具の数々は「森の映画祭において、世界観こそが全て」と語る二人の言葉を裏付けるには充分な説得力があった。

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開催当日。アトリエで見た道具たちはスタッフの手によって命を吹き込まれ、輝いていた。入り口のゲートでは記念写真を撮るために来場者が行列をなしている。付近のスタッフが手際よく、写真撮影し笑顔で誘導しているのが印象的だった。さっそく上映が始まる前に会場内を散策。各上映ステージ毎の世界観が表現された装飾に息を呑む。森ですれ違う来場者からも上映前から期待を寄せる声が聞こえてくる。メイン会場の入り口に吊された古い靴は、森の映画祭のオープニング長編作品に選ばれた「ビッグ・フィッシュ」そのまま。MAPを片手に会場を歩き回っている途中、「映画と現実の境界線を曖昧にすることで、今までにない映画体験を実現したい」という佐藤さんの言葉を思い出し、気づいてしまった。彼らの思惑通り、映画と現実のはざまでイマジネーションの迷宮をさまよっていることに。

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森の映画祭のこれから

佐藤さん、上久保さんはそれぞれがアイデアマン。次から次へと湧き出るアイデアと探求心は森の映画祭において大きな原動力となっている。「次は森ではなく、島の映画祭になるかもしれないし色々な可能性を求めていきたい」場所性にとらわれることなく、新たな映画と現実を結ぶ空間をつくるため、開催地は固定しない方針だ。「今回やりきれなかったことはたくさんある。例えば、スパイ映画のように張り巡らされた赤外線探知をくぐり抜けないと辿り着けない会場とか(笑)トライしたいアイデアはまだまだたくさんあります」実現するかは佐藤さんの女房役、アートディレクター上久保さんの手腕が問われることになりそうだ。二人が取り組むプロジェクトの源泉は一枚企画書という、A4用紙一枚にアイデアをまとめる方法論。この夏原宿で開催されたブルースターマガジンのイベントで、ゲストスピーカーとして登壇してくれた際に紹介してくれたものだ。「いい企画は一枚にまとめてもいい企画でなくてはならない」というポリシーのもとに行われる、二人にとってのルーティン。この一枚企画書から実現につながったことも多い。森の映画祭だけでなく、今後の二人の動向にも注目していきたい。

 

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サトウダイスケ監督作品 三戸なつめ主演「cut buck」

佐藤さんは映画祭の運営だけではなく、映像作家として自身でも短編映画を撮る。ブルースターマガジン(2015 Autumn ISSUE 11 )でも書いているとおり、日本におけるショートフィルム文化の認知と普及のための入り口をつくることが、森の映画祭のミッションであり、発足の理由のひとつ。サトウダイスケとしてメガホンをとり、トータルコスメブランドLorettaとコラボレーションした作品「cut buck」は森の映画祭、ロマンチックバレーで上映された。主演を務めるのはモデル、アーティストなど多方面で活躍する三戸なつめさん。中田ヤスタカ氏プロデュース「前髪、切りすぎた」で歌手デビュー。今秋公開された映画「ピクセル」の日本語吹き替え版主題歌「8ビットボーイ」を歌い、来年1月公開の「パディントン」では吹き替え版で娘役の声優も務めている。今、日本映画界でも注目を集めるイット・ガールをキャスティングした渾身の作品である。

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2つ以上のカットを交互に差し込む編集技法を用いて、一人の女性の成長を美しく綴るヘアサロンを舞台としたショートフィルム。タイトルは作中にも取り入れられるカットバック技法とヘアサロンにおけるカットがかけられている。髪を切るということ自体が古来より、日本では神聖な儀式であるのだが、女の子にとっての髪はいつでも特別なもの。髪を切るのは、心が生まれ変わる貴重な時間。時の流れと対比して、少女はだんだんと自分らしさを見つけていく。チャームポイントである切りすぎた前髪パッツンヘアー以外にも、様々なヘアスタイルで登場する三戸なつめさんはとても愛らしく、観客を魅了した。会場のどこからともなく「かわいい」と声があがった。なじみのヘアサロンで繰り広げられる時々の会話。誰もが経験し得るであろう、何気ない日常をドラマチックに切り取り、普遍的な日々、時間の尊さに気づかせてくれる本作はスポンサードの作品でありながら、知る限りの佐藤さんらしさを感じることができた。「cut buck」は今月から1ヶ月間の期間限定で公開されている。今年いっぱい、あと1週間ほど下記リンクにて視聴できる。流れる季節と時間のなかで迷い、成長していく繊細な心の動きを可愛らしく描いた本作をぜひ1度見てみてほしい。

「cut buck」

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監督:サトウダイスケ 主演:三戸なつめ

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「マッドマックス」みたいでアガリますね。と鎖部分の質感にはしゃぐ(左)佐藤 大輔さんと冷静に見守る(右)上久保 充さん。9月某日 夜空と交差する森の映画祭実行委員会アトリエにて。

佐藤 大輔
夜空と交差する森の映画祭実行委員会代表。1988年生まれ。山梨県甲府市出身。山梨学院付属高校から上智大学理工学部に進学。在学中に共同で起業、映像制作とIT分野に携わる。現在フリーランスとして映像制作案件を手がける。自身でもショートフィルムを制作。森の映画祭では代表として企画立案から運営を取り仕切る。好きな映画は「ザ・ロック」「落下の王国」「パンズ・ラビリンス」

上久保 充
夜空と交差する森の映画祭実行委員会副代表。1988年生まれ。青森県五戸町出身。日本工学院専門学校グラフィックデザイン科卒業後、およそ4年間、広告制作事務所に勤務。現在フリーランスとしてグラフィックデザインやイラストレーションを手がける。森の映画祭では各ツールのデザインから、会場演出を統括するアートディレクター。好きな映画は「ミスト」「her」「パーフェクトブルー」

夜空と交差する森の映画祭 2015 オフィシャルウェブサイト

http://forest-movie-festival.jp/

TEXT/Tomohisa MOCHIZUKI

PHOTO/Doryu TAKEBE

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地域食材を利用した新たな試み。

ブルースターマガジン本誌の連載コンテンツ「Beauty Recipe」はブルースターマガジン的、ガストロノミー(美食学)といえるでしょう。創刊当初、プロが教える家庭料理というコンセプトで実際に飲食店を経営されているプロの料理家たちに誌面を美しく彩っていただきました。そして今年からは、山梨学院大学の健康栄養学部に協力を依頼し、学生たちの学びの場を取材。健かな食の美しさにフォーカスしたフェイズ2がスタートしました。学生たちは日々、栄養バランスの取れた健康的な献立の作成や、食材の持つ特性など、調理実習を踏まえた研究とアプローチによって学びを深めています。本記事でご紹介するのは、山梨で生産されている食材を利用した新たな活用法を模索する講義。地元食品企業からの要請を受け、学生たちが奮闘します。学部内では食を通して地域に付与する活動が活発に行われており、今回は前期から進めてきたという総括の講義に参加。課題食材を加工技術を駆使して加工食品へと変え、加工品を使ったオリジナルのメニューを考案。新しい食材利用を企業に提案します。クライアントである企業や学内の教授たちも招かれ、試食会が行われました。

IMG_2402.JPGテーマ食材は地鶏のささみ

山梨県はワインやフルーツが有名ですが、ワインビーフ、富士桜ポークなどブランドのついた畜産食材も豊富。最近ではジビエとして人気の鹿肉や馬肉も古くから食されていて、県外の方が訪れたときの評判も良いのです。鶏も例外ではありません。「甲州地どり」というブランド鶏が畜産されており、グルメ漫画の金字塔「美味しんぼ」にも登場しています。山岡さんが産地を訪れてくれていると思うと胸が熱くなりますね。ちなみに地鶏を地どりと表記するのが「甲州地どり」の正しいブランド表記なのだそうです。(詳しくはhttp://www.kosyujidori.com/kosyujidori/

今回、健康栄養学部に依頼をされたのは「甲州地どり」をはじめとし、自社オリジナルの地鶏、鶏肉から卵まで広く鶏を扱う中村農場さん(http://www.nakamuranojo.com/chicken.html)学生たちに課せられたミッションは、山梨県が「甲州地どり」以来、銘柄の開発に取り組んできた「甲州頬落鶏(ほおおとしどり)」のささみ部位の加工とメニュー提案です。ささみは高タンパク低カロリーでアスリートやダイエットには重宝されますが、味も淡泊で肉質もかたくなりやすい難儀なお肉。一般的にはやはり柔らかいモモやムネが好まれます。ほっぺが落ちそうなくらい美味しいというイメージから命名された頬落鶏。そのささみ消費を促進するような商品開発提案をすべく、学生たちは独自で加工法からメニューまでを手掛け試食会に臨みます。

 

IMG_2530.JPG真空パック、缶詰、乾燥。加工法もさまざま。

試食会までに学生たちはプレゼンするメニューを考案し、食材を加工しなければなりません。上の写真はまぜごはんの素を真空パックにしたもの。山梨学院健康科学部では真空乾燥や燻製、缶詰、殺菌、など学内で特殊な加工処理を施せるようになっています。学生たちは班毎に分かれて取り組みます。完成時のイメージを具体的に描いた上で、メニューに適した加工法を用い、準備を進めてきました。これらの加工食品がささみの有効利用の鍵となります。

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フードプロセッサーで細かくフレーク状にしたもの。ツナ缶のような味わい。このような加工食品たちが学生たちの発想と技術で和洋中さまざまな料理に変化していきます。

IMG_2452.JPG食材を美味しく長く保存する食品の加工に、麹は最適。ささみを麹漬けにしたのちに真空パックすることで、淡泊なささみにうま味を加えます。用意されたのは甲府の発酵スペシャリスト五味醤油(http://yamagomiso.shop-pro.jp/?pid=41410860)の塩麹。おいしいと評判の人気アイテムです。

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調理そして実食へ。

各班、予め決めてあるメニューを調理していきます。ここからテーマ食材である、ささみの七変化をご覧いただきましょう。深夜の空腹時には閲覧注意です。

IMG_2386.JPG下味をつけたささみを腸詰めに。ソーセージはわたしたちの生活に欠かせない加工保存食品ですね。

IMG_2447.JPG火を通した熱々のささみソーセージをカットし、野菜とともにヘルシーかつ食べ応えのあるマフィンでサンドしました。

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すり身にしたささみは肉厚なミートローフになりました。野菜が練り込んであって彩りも素敵ですね。

IMG_2473.JPG試食用に盛りつけ。ぱさぱさした食感が難敵であるささみですが。麹漬けにしてやわらかく保ち、あえものにすればちょっとしたパーティのフィンガーフードに最適。添えたレモンの香りも爽やかで食欲をそそります。さつま揚げにしたり、カレーの具材や餃子の具に使ってみたり、燻製にしたささみをピザの具として載せるなど、自由な発想でささみを美味しく食べられる料理方法をクライアントに向けて提案しています。

IMG_2495.JPGIMG_2494.JPG全ての調理が終わり、班毎にプレゼンテーション。中村農場の専務取締役中村 由紀子さんはじめ、学部のOB含む二名の社員さん、学部長や他学部の教授も招かれました。ひとつひとつ試食し、吟味していきます。もしかすると、新商品の開発につながるかもしれません。緊張の面持ちで学生たちは自分たちがプロデュースした加工食品とメニューについて丁寧に説明していました。

IMG_2514.JPGこの日、試食会に提供された料理は28品。料理対決番組の審査タイムさながら、学生も試食するゲストも真剣です。ささみという限られた部位をあらゆるかたちで加工、調理した学生たち。一長一短はありますが、総評は上々。「ささみ1つが多様な変化を遂げ、学生の柔軟で自由な発想に驚きました。ブラッシュアップしていけば新たな商品へつながるアイデアをたくさんいただきましたね」鶏を専門に扱う中村 由紀子 専務は、ジャンルを問わない個性的なメニューのなかに、発見と驚きがあり満足していたご様子。

余談ですが、陸の孤島と揶揄される山梨は周囲を山に囲まれています。そのため、食材の保存技術が古来から発達してきました。特に海産物は、山梨にとって貴重な食材です。輸送時や長期保存のため、傷まないよう醤油煮にした鮑は、煮貝と呼ばれる山梨の名物。贈答品に用いられて親しまれています。海なし県なのにマグロの消費率、お寿司屋さんの軒数はともに全国トップの水準ということから、元来、山梨県民は食材の加工、保存技術と応用に長けているのではないでしょうか。地理的なハンデを背負いながら、美味しいものを美味しく食べるために、知恵を絞り工夫をしてきた山梨の先人たちは、グルメといえますね。

地域に根ざした食材の探求。その奥深さを感じさせてくれる山梨学院健康栄養学部の講義は、いずれ学生やOBの中から食文化の革新を巻き起こすスターが現れるのではないか。そんな期待を抱かせてくれるものでした。学生たちが示した食材の可能性が、将来、地域の食文化の発展につながっていくのかもしれません。

2015年10月27日

弊社が制作し、配本しております、ブルースターマガジン第11号(2015年度 秋号)P23に記載しておりました富士川・切り絵の森美術館の電話番号に誤りがございました。

お詫び申し上げると共に下記の通り訂正いたします。

正しい電話番号は0556-62-4500 です。

ブルースターマガジンをご覧いただき、誤った番号にかけてしまった皆様、誤記によってご迷惑をおかけした関係者各位の皆様には心よりお詫び申し上げます。

また、お問い合わせいただいた皆様にも大変ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。

今後このようなことの無いよう、細心の注意を払い制作に努めてまいります。

重ねてお詫び申し上げるとともに、今後ともブルースターマガジンを宜しくお願い申し上げます。

ブルースターマガジン編集部一同

7月25日、BLUESTAR MAGAZINEとしての初めてのイベント、BLUESTAR CARAVANが開催されました。場所は渋谷区神宮前、トレンドの発信地である原宿へ、山梨のカルチャーを持って行くというコンセプトのチャレンジイベントです。場所を提供してくださったのは、食、酒、煙草、場所、人、日本のあらゆる「粋」を絶妙なセンスで発信しているIKI-BAです。草月流流派の皆さんが組んだという大きな竹細工が圧倒的な存在感です。

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今回のイベントは山梨らしいものも取り入れながら、個性あふれるメンバーに協力をお願いしました。みなさんの魅力が山梨らしさとして知ってもらえるきっかけとなってくれたら嬉しい。慣れ親しんだ山梨ではなく、東京で、山梨に今起きていること、若い世代の人たちが個性を武器に、魅力に変え、取り組んでいることを発信したい。そんな思いを込めて、声をかけさせていただいたメンバーと共に、みんなで力を合わせ、ひとつの空間を作りました。

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オリジナルイラストとタイポグラフィで一点物のプロダクトをつくりあげるPICNIC!さんのアイテム。展示什器も手作りで魅力と個性が存分に詰まっています。来場者の目をひく空間を展開してくれました。イベントシーズンは毎週末、各地でモバイルショップを展開しています。オーダーメイドも受付けています。今週末は都留市のフリンジマーケットに出展予定。

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コーヒー激戦区である原宿に、甲府発のコーヒーショップを出したい、そんな思いに応えてくれて、実現してくれたのは、AKITO COFFEE。当日は気温が高く過酷な日差しが降り注ぐ中、キリッと冷えたアイスコーヒー片手に来場者の皆さんが笑顔だったのが印象的でした。アキトもまた、PICNIC!さん同様、週末は都留市のフリンジマーケットに参加するそうです。

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発酵酒場かえるのより道を経営する、かえる商店店主の桑本尚也さん。暑い日に喉を潤し、身体を癒す特製酵素シロップサイダーと無添加おやつ、上質なリネンを使った富士山ポーチも販売。ゲストハウスプロジェクトのチームバッカス野田代表持参のメイドイン山梨フレッシュフルーツと共に。ナイスTシャツ、ナイススマイル。発酵食材をつかった料理とお酒で甲府の夜に笑顔を咲かせるかえるのより道では、今夜スペシャルイベントを開催します。詳しくはオフィシャルホームページを参照してください。http://www.kaeru-shouten.com/news/20150617-bogey/

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バッカス野田くんの実家より東京にて輸入販売された山梨のフレッシュ桃(もちろんかたいやつ)粋場のみなさんや来場者のみなさんにも大変喜んでいただきました。やっぱり、山梨のフルーツは美味しいのです。フルーツパワーはすごい。

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甲府出身、川崎在住、世界を旅するフリースタイルスケートペインターWAMくんのアートスペース。自身の作品展示とライブペインティング、さらには現場の来場者の即席似顔絵を制作。リラックスしたタッチのイラストで人々の笑顔を描き出していました。彼のフリーダムな人柄も魅力。世界中どこにいても地元へのLOVEを忘れない。そんなマインドがWAMとはなしていると伝わってきます。イベント翌日には甲府を訪れ、スケーティング&ペイントパフォーマンスを披露。

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1Fのキッチン、カウンタースペースではMoalaのフードと、ヴィンテージファームさんのテイスティング&ワイン販売。Moalaは人気のメニュータコライスとモアライス(ビビンバ)を提供。山梨といえばワインですがヴィンテージファームさんの特徴はヨーロッパの本格品種やレアなヤマブドウ品種もブレンドされた商品ラインナップ。山梨から世界へ羽ばたくワインの新たなポテンシャルを感じさせてくれます。グイ呑みでテイスティングっていうのが粋場スタイル。

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2Fフロアでは時間がわりにゲストトークと、テキスタイルアーティスト高橋佑佳さんのアイテム販売、Gypsophilaのリースワークショップ。高橋さんは当日会場へは来られませんでしたが、その代わりに山梨学院生の同じ名字の高橋りなさんが、スタッフとして販売してくれました。就活が忙しい中、合間をぬってイベントに参加してくれる学生がいることは嬉しいことです。織物産地、富士吉田に移住し、テキスタイルと向き合う高橋佑佳さんは高品質な絹織物を独自の染色技法で染め上げるとで抜群の発色を出しています。独特の染めの風合いが、意外と男性に人気。Gypsophilaもワークショップだけでなく、ハンドメイドの雑貨を販売しました。山梨と東京、二つの環境を拠点に活動する、ディレクターの渡邉美可さんはオリジナルのドレス制作も行っています。彼女の世界観が表現されたボタニカルなアイテムは、特に女子の人気を集めました。

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トークゲスト一組目は甲府ゲストハウスプロジェクト、チームBACCHUS!甲府を飛び出し、原宿に見参。変わらぬ甲府愛を炸裂させていました。野田くん吉田くんの二人のなれそめ話も聞けて名コンビの絆を再確認。ゲストハウスとはなんぞや?というところから、国内外のゲストハウスについて自身の旅の経験も踏まえながら、甲府でのゲストハウス開業の意義を熱弁。注目度も高かったです。いよいよ、バッカスゲストハウスは二週間後にプレオープン。人と人、人と文化をつなぐ場所が甲府市に新しく誕生します。オープンに向けて楽しみ倍増のトークが聴けました。

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二組目は人と人がつながる良い仕掛けを提案するシカッケイ、松本侑平さん。マメサイクルで地域を盛り上げるべく奮闘しているミニチャリレースメンバーを率いて登壇。自身が今まで取り組んできた活動や丸の内朝大学でのクラス委員会を経て、今後のミニチャリレースの展望をお話してくれました。メンバーである翔太くんの甲州弁が原宿で新鮮に聞こえました。方言って、人情味があって好印象。松本さんは今後も人のつながる場所作りに力を入れていくとのこと。プロジェクトを共に盛り上げ、取り組んでくれる相方を募集中とのこと。http://uhei331.wix.com/shikakkei-prj

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最後のトークゲストは夜空と交差する森の映画祭実行委員会代表、佐藤大輔さん。10月開催の映画祭のチケットはすでに完売。100人規模の運営委員をとりまとめる代表を務めています。この日も青山学院大学でのミーティングを終えて登壇してくれました。佐藤さんの出身は甲府。昨年は秩父で行われた映画祭も今年は山梨県白州、尾白の森べるがにて凱旋開催。ブルースターマガジンでも、当日の映画祭を取材予定。映画祭以外ではフリーランスの映像クリエイターをしており、パーソナルな側面も披露してくれました。11811453_720585248047675_3931840528299564911_n.jpg11755728_720585214714345_3013107354396919418_n.jpg11701174_720585434714323_4605300403432012483_n.jpg

これまで、ブルースターマガジンではたくさんの方々に出会い支えられてきたことはいうまでもありません。手間も時間もお金もかかる、原宿でのイベント開催。実現できたのはひとえに、出会い、繋がったたくさんの人の協力と参加のおかげです。ブルースターマガジン発刊第10号を記念して今回このような試みをさせていただきましたが、ブルースターマガジンをつくっていくなかで、その繋がりが場所を越えて、より強く、結ばれる機会となればいいなという思いがありました。点と点が、線になり、面になって拡大していく。長野、山梨、東京、神奈川、各県から総勢約50名ほどのご来場をいただきました。お仕事の中でお世話になっている方々も足を運んでくださいました。イベントに携わった皆さんが、何かひとつでも、このイベントをきっかけに物や人に出会い、得たものがあると嬉しく思います。心より、感謝申し上げます。場所を提供し、多大なる協力をしてくれたIKI-BAのみなさん、参加、協力してくれた出店者様、ゲストスピーカーのみなさん、ボランティア、学生スタッフのみなさん、ご来場くださった一人のこらずの皆様にあらためて感謝申し上げます。

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至らぬ点もあるなかで、今までブルースターマガジンを支えてくれた皆様へ感謝と愛を。今後ともブルースターマガジンを宜しくお願いいたします。

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